知って得するコラム

好きな食べ物ばかり欲しがる子

( 2009年10月13日更新 )

1~3歳ぐらいの子どもの中に、好きな物ばかり食べたがる子がいます。何でも食べるよう言ってきかせることがまだなかなかむずかしい年齢で、「欲しい~!」とひっくり返って泣く子に一苦労している様子を時々見かけます。

わが家の長男もそんな子でした。煮豆が好きで、「マメシャン」と大喜びで食べ始めます。そればかり食べるのであっという間になくなり、次にテーブルの上を見まわして目に入ると欲しがります。当時わが家では、煮豆を出す時は家族それぞれの分を小鉢に分け、残りを大盛りで中央に出していました。長男は自分の分を食べ、次に大盛りから何回か取り分けて食べます。その間に家族は他のおかずより豆を優先し必死で食べていました。大盛りも無くなったら、目についた豆を狙うからです。煮豆がどこにもないとわかると、すごく悲しそうに「マメシャ~ン」と泣くのです。しかしもうどうしようもありません。言ってきかせることもあれば、叱ることもあり、なだめたり、放っておいたりと色々しましたが、だんだん無い物は無いと気づいてきて、大泣きはおさまっていきました。

あれほど大好物だった煮豆も4~5歳を過ぎると単なる好物に、小学校高学年にはさほど興味を示さなくなりました。煮豆を見た瞬間のキラキラ光る目とこれほどの喜びはないような幸福そうな表情を思い出すとおかしくなります。今から振り返れば、「そんなに欲しいのなら、あげようか」と言いたくなる時は、たくさん食べさせてよかったのだと思います。ただ、テーブルから無くなったときに冷蔵庫や戸棚から出して追加すると、子どもはすぐにその場所を覚えてしまいます。次からは「もうおしまい」と言っても、冷蔵庫や戸棚を指さしてそこから出すように言います。勝手に開けようとする時もあります。これはキリがなくなって、とてもやりにくくなります。目の前から消えたら、「無い物は無い」と大人が頑張って、子どもにあきらめることを覚えてもらいましょう。

もちろん、初めから「自分の物だけ」と頑張って教えてもいいです。その時は、ある日はあげて、ある日はダメというのではなく、いつも同じ対応にしておくと子どもは理解しやすいです。

いずれにしても、同じ物ばかり欲しがる子はわがままでも育て方が悪いのでもなく、発達の途中の段階でよくあることです。どう対応するかは、ご家族が一番落ち着くやり方を見つけていくといいでしょう。

福井 聖子先生プロフィール

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