知って得するコラム

vol.5 『足が短いということは・・・』

( 2008年11月5日更新 )

 幼い子は足が短く歩幅が狭いので『どこでも走る』と前回書きましたが、
足の短さは意外にいろいろな感覚の違いを引き起こしているように思います。

走る速度は、歩幅とピッチに比例しています。
ピッチとは1分間に何回足を動かしているかといったことで、2歳や3歳児と成人はあまり大きな差がないそうです。

しかし足の長さが伸びると歩幅が大きくなり、速度はすごく違います。
幼児は走るスピードが遅いので、加速度があまりつきません。
大人は速く走ると加速度がついて急には止まれないのですが、
すごく速く一生懸命走っている子でも、何かあるとピタッと止まります。

公園などで走りまわっているとき前方に溝があると、
後から溝が見えている大人としてはつい「危ないョ!」と声をかけたくなります。
でも前を向いて走っている子はそのまますぐ近くまでいって、溝の存在に気づいた途端にピタッと止まる光景をよく見ます。
逆に後ろから声をかけたら、顔は振り向いて体はそのまま走り溝に落ちる光景も見かけました。
溝や壁や人の集まりなどに向かって前を向いて走っているときは、危ないと思ってもそっと見守った方が良さそうです。
それで落ちたりぶつかったりしても痛いと学び、次または何回かあとからは自分で注意するようになります。

一方自動車のスピードや高層階からの落差は子どもには理解できません。
屋外では交通事故、建物のなかでは吹き抜けや2階以上の窓やベランダなどには十分な注意が必要です。

 走るピッチが速い子は2,3歳でも傍から見ているとずい分速く走っているように見えます。
でもスピードは遅いので大人が真剣に走るとたちまち追い抜くはずです。
幼稚園の運動会のかけっこでは年少組と年長組でスピードはずい分違いますし、
小学校の運動会で1年生と6年生はとてつもなく違います。
あの差は歩幅の違いが大きく影響しています。

わが子が3歳のころ連れて歩くとなんかまどろっこしいし、
信号を渡りたいなど急いだ時に限って、もたもた遅いと思っていました。
親は早足になると大またになり、
こどもはいつもの2~3倍足を動かさないと追いつけない羽目に陥っていたと、子どもが大きくなったあとで知りました。
長じて6年生になった子と信号を渡る時あっという間に走り去られ、
今度は私が取り残されてもたもたと渡ることになってしまいました。

今は手をつないでゆっくり歩く子ども連れがうらやましく感じられます。

福井 聖子先生プロフィール

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