( 2009年6月6日更新 )
幼児対象の雑誌の『今のうちになおしたい、好き嫌い』といったタイトルを見て驚いたことがあります。
気持ちはわかるのですが、『幼児期の今』である1~3歳は小学生に比べて食べられる食品が限られているうえに、
好みが偏りやすい年齢です。親からみると、好き嫌いがはっきりしてきて言うことをきかない感じです。
『今のうち』は好みに合わせながらいかに必要な栄養を取って乗り切るか考えた方がいいでしょう。
また料理のレパートリーを広げる目的で頑張るのはいいですが、『好き嫌いをなおす』という短期目標は
あまりうまくいかないはずです。好き嫌いなく楽しく食べる人に成長するためには、3歳以後特に幼稚園の
年長から小学3年生ぐらいのときの働きかけが大事です。
なぜ幼児は食べられる食品が限られているか考えてみましょう。
赤ちゃんは離乳食の間に飲み込み方がずい分じょうずになります。
一方しっかり噛むことができるのは、大半の子どもで乳歯が生えそろい、噛むための筋肉の力も強くなる
3歳ぐらいと言われています。幼児には、野菜は生よりも煮る・蒸す・炒めるなど火を通して調理した方が
適しています。生野菜、例えばレタスやキュウリなどのシャリシャリ、ポリポリした食品を奥歯ですりつぶすのは、
1~2歳児にとってむずかしいのです。トマトは食べるとか、ポリポリが好きな子もいるのでそれはいいのですが、
生野菜を食べない子は3歳以下なら当然と考えて、無理に勧めるより煮炊きしてください。
肉を食べない子も多いです。形のある肉は、噛むとうまみが広がりますが、しっかり噛めないとイヤになるようです。
これも4~5歳を過ぎると急に食べるようになり、中学生の特に男の子などよく食べるので食費の方が気になる
家庭が多いです。
「今どきの子どもは噛まない」と言われますが、その要因も年齢によって少し違うようです。
0~2歳ぐらいでは、食べ方がまだじょうずになっていないのに固めの食品を食べ慣れて、
噛まずに飲み込むことを覚えることがあります。離乳食の一時期、歯ぐきで押してつぶれる固さの食べ物で
練習する過程が大事です。3歳を過ぎ小学生ぐらいの「噛まない」は、逆にやわらかい食品が多いことが
指摘されています。りんごなど丸ままかぶりつくことなども噛む力にはいいそうです。
食べ方の発達は個人差があるので、できない間は丁寧に、できるようになったら鍛えるように、
成長に付き合うことが大事でしょう。

