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産婦人科母ちゃんコラム4〜妊婦さんの年末年始の里帰りって可?〜

( 2011年11月27日更新 )

この時期妊婦さんからよく聞かれる質問に、
「年末年始里帰りしても大丈夫ですか?」
というものがあります。

妊婦雑誌にはたいてい「状態が安定していれば大丈夫」と書かれていると思います。
通院先の医師に確認すると「大丈夫」と言われることと、「保証はできないよ」と言われることがあると思います。
で、迷うわけですが。。。

基本的には、妊娠経過が順調で、安定期で、そんなに遠い場所ではなくて、ご主人(荷物持ち)が一緒ならば、そんなに心配いりません。
あらあら、条件は結構ハードル高いですよね〜。

そもそも安定期っていつのこと?なんてよく聞かれます。
一般的には妊娠5ヶ月〜8ヶ月ぐらいの、比較的体調もよく妊娠中の不慮の合併症がおきにくい時期のことをいいます。しかし、その時期が絶対に大丈夫というわけではありません。

でも、家で安静にしていたら絶対に大丈夫というわけでもないわけだし、
どこかお出かけしても何もなくて大丈夫だったという可能性の方が断然高いわけですから、別にそんなに躊躇しなければならないわけでもありません。

ただし、万が一、「何か」があったとき。
例えば出血とか、お腹が痛いとか、熱が出たとか。
そういう時に、里帰り先や道中で急に診てもらえる病院を探すのが大変、ということが最も大きなリスクでしょう。
そこで入院にでもなってしまったら、看病に来る家族もたいへんですよね。

荷物持ちのご主人と一緒に、と指定したのは、緊急時の連絡役が必要だからでもあります。自分で電話もできないほど急にお腹が痛くなったりしたらこまりますから。

さて、こんな怖い話を読んだら、里帰りはやめておこうと思ってしまうかもしれませんが、私は個人的には是非行ったらいいのになあ、と思っています。

だって、お爺ちゃんお婆ちゃんもみんなで待ち望んだ赤ちゃんがお腹にいるのですもの。親戚の人も含めみんなに祝ってもらいましょうよ。 お腹の大きい姿をみてもらいましょうよ。遠方の方ならばなおさら。
それに、赤ちゃんが生まれたら、実家への帰省はそれこそとってもとってもとってもたいへんになりますよ。赤ちゃんの着替えやミルクやおむつなど大量の荷物を持って、もちろん赤ちゃんもかかえて、えっちらおっちら里帰りすることを考えてもみてください。
身重の時期の方がよっぽど里帰りしやすいですよ。

飛行機と電車と車とどれが一番いいですか、 ともよくきかれます。
答えは状況によります。

空港の近くに住んでいて、実家も空港の近くなら飛行機もいいかもしれません。
(飛行機に妊婦さんが搭乗してよいかどうかは航空会社ごとの規定があるはずです。満期近くなったら乗せてくれないところも。)
空港まで何度も電車やバスを乗り継がなければならないようなら、電車の方がいいですよね。
電車の駅に階段がたくさんあって昇り降りが必要なことがわかっているのなら、車でもよいかもしれません。もちろん運転はご主人におまかせして。こまめに休憩して。

とにかく普段の帰省よりもずっと疲れやすいはずです。
無理の無い、余裕のあるスケジュールを組みましょう。
もしも当日急に体調が思わしくないなどのことがあったら、躊躇無くキャンセルか延期しましょう。
更にいえば、年末年始の最も混雑する時期はなるべく避けて、少し日程をずらした方がよいですね。お腹が大きいとトイレも近くなりますから、大渋滞に巻き込まれたら、運転しないまでもとてもつらいですよ。
妊婦さんは、エコノミークラス症候群にもなりやすいので、水分補給と休憩をこまめにとるようにしてください。

さて。
ここで少し私自身の話。私が第3子を妊娠中のことですが、年末年始に上の子供2人を連れて里帰りしました。実家は大阪から特急で約3時間半。旦那さんは仕事が忙しく同行できませんでした。いわゆる安定期でしたが、結構緊張しました。
もしも電車の中で急な事態が発生したら(破水や出血、意識を失うようなことがあったりしたら)、子連れでは周囲の人に迷惑をかけることになるでしょう。
何もないことを祈るような気持ちで電車の3時間半をすごしました。
結果的には何ごともなく、行きも帰りも大丈夫でしたが、産婦人科医で緊急時の対処を知っている私ですらこんなに緊張したのだから、一般の方には全くおすすめしない帰省法です。

でも、いろいろな事情でどうしても実家や遠方に妊娠中に1人で移動しなければならない人もいますよね。そんな人は、何かご自分のことを記載したメモを用意しておくとよいと思います。自分で連絡先を言えない事態を想定して、ご主人やご実家の電話番号や住所、かかりつけ医の連絡先、妊娠週数や今までの経過、持病やアレルギーの有無など。それらすべてを網羅するのが母子手帳なのですが、結構未記入の人を見かけます。かならず自分で書くべきところはうめておくことと、バックの中のわかりやすい場所に携帯することをおすすめします。

そんなこんなで、最終的には自己判断で、ということにはなりますが、
人生にそんなに何度も無いだろう妊婦生活を、最大限楽しんで過ごせたらよいですね!

みなさま、よい年越しを!

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